冷凍食品が『夕食の主食』になっている家庭は72.4%|アスマーク800人調査から読む共働きのリアル
2026年4月、アスマークが公表した冷凍食品利用シーン調査(n=800)。結果の1位は『夕食の主食』で72.4%。数字だけ見ると意外だが、共働き・単身の生活を踏まえると驚くほど腑に落ちる。編集部が各シーンを生活者視点で読み解いた。
この記事の要点
- 『夕食の主食』で冷凍食品を食べる家庭は72.4%。『おかず』『昼食』を上回り堂々の1位
- 朝食・お弁当用途は下位に沈んでおり、いまや冷凍食品は『夜ごはんを救う主役』にシフトしている
- 共働き世帯の時短ニーズとコンビニ並みの品質向上が合わさり、『温めるだけ=手抜き』観念が崩れつつある
2026年4月15日、マーケティングリサーチ会社のアスマークが「3カ月以内に冷凍食品を購入した800人」を対象にした利用実態調査をプレスリリースで公表した(PR TIMES 該当記事)。
結果の1位は「夕食の主食(メインのおかず・主菜)として食べる」で、72.4%。2位の「夕食の副菜」(58.1%)、3位の「昼食」(54.3%)を大きく引き離した。
ぱっと見「そんなに?」と思う数字だけど、自分の冷凍庫と、友人の家の冷凍庫と、SNSで流れてくる共働きの生活を並べて考えてみると、この72.4%は「あ〜やっぱり」と腑に落ちる数字になる。この記事では、調査結果の数字と、自分たち編集部(共働き+単身混成)が実際に体感している冷凍食品の使い方を重ねて読み解いていく。

調査の概要(まず数字だけ押さえる)
- 調査主体: 株式会社アスマーク
- 対象: 3カ月以内に冷凍食品を購入した男女
- サンプル数: 800名
- 公表: 2026年4月15日(PR TIMES 掲載)
- 主な設問: 「あなたは冷凍食品をどんなシーンで食べていますか(複数回答)」
上位の利用シーン(複数回答・概数):
| 順位 | シーン | 割合 |
|---|---|---|
| 1 | 夕食の主食 | 72.4% |
| 2 | 夕食の副菜 | 58.1% |
| 3 | 昼食 | 54.3% |
| 4 | お弁当のおかず | 38.0% |
| 5 | 朝食 | 22.7% |
※数字はプレスリリース発表値。小数点以下は四捨五入。
「お弁当のおかず」が意外と下位にいる点、そして 朝食利用が2割程度 という点がぱっと見おもしろい。昔は冷凍食品というと「お母さんがお弁当に入れるミニハンバーグ」のイメージが強かったけど、いまやそれは"用途の1つ"でしかない、ということが数字から読み取れる。
なぜ「夕食の主食」で72.4%なのか
1. 共働き世帯の『22時帰宅→夕食』問題
厚生労働省「2023年 国民生活基礎調査」によると、子育て世帯の 共働き比率は約77%。今の日本で「専業主婦が毎日献立を考えて夕食を作る」家庭はむしろマイノリティになっている。
編集部で働いているメンバーのうち、子育て中の2人は 22時過ぎ帰宅→30分以内に夕食開始 というルーティンで生活している。この制約下で成立する夕食はかなり絞られる。
- 調理30分以上のメニューは時間的に不可能
- コンビニ弁当は味と栄養で1週間続けるのがつらい
- テイクアウト・Uber は週3以上だと家計が崩壊する
- 残るのは 冷凍庫ストック+電子レンジ だけ
これが、「夕食の主食が冷凍食品」という統計の背景の一番シンプルな説明だと思う。
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2. 単身世帯の「1人前を作ると高くつく・残る」問題
日本の単身世帯比率は 約38%(総務省 2020年国勢調査)。単身で生鮮食品を買うと、使い切れずに捨てる食材が必ず出る。
- キャベツ1玉買ったら4日で余る
- 肉100gパックはコスパが悪く、300gパックは1人では多い
- そもそも1人分の献立は2人分の半分の手間ではなく、同じ手間がかかる
だから単身世帯の夕食は、冷凍食品+ご飯+カット野菜 に収束しがち。これは「手抜き」ではなく合理的な選択で、1食あたりのコスト・時間・食品ロスのバランスがもっとも良くなる構成になる。
3. 冷凍食品の品質が「メインを張れる」水準まで来た
10年前の冷凍食品の主役は、弁当のすきまを埋めるミニオムレツ・ミニコロッケ・唐揚げだった。今は違う。
- 味の素 「ザ・チャーハン」「ギョーザ」は、町中華より安定して旨い
- 大阪王将 羽根つき餃子は、焼けばビールに負けないメイン
- 日清 冷凍パスタは、下手なファミレスのパスタより密度が高い
- ニチレイ 「本格炒め炒飯」は、単身者の夕食のレギュラー常連
この10年の品質向上は、家電量販店に行って冷蔵庫コーナーを歩くと実感する。冷凍庫の大きさがやたら大きい高機能モデル が主流になっていて、メーカー側も冷凍食品が「保管されるもの」になっている前提で作っている。
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数字の裏にある「変わらないもの」
一方、この調査の下位に来ている朝食(22.7%)・お弁当(38.0%)は、実は10年前とそこまで変わっていない ものでもあると編集部は見ている。
- 朝食は食パンや卵・納豆が強すぎて、冷凍食品がメインを取る余地が少ない
- お弁当用の冷凍ミニおかずは、大人が自分の弁当を作る層が減った(外食・コンビニにシフト)
つまりこの72.4%の数字は、「冷凍食品が夕食に進出した」というより、「夕食以外の用途が相対的に減って、夕食用途だけがのびた」 と解釈するのが正確だと思う。
編集部の読み:生活の何がラクになるのか
今回の調査結果は、「自分の生活にも冷凍食品を主食レベルで取り入れていいのか?」と悩んでいる人に、3つのメッセージを送ってくれる。
- もう手抜きじゃない: 7割超が夕食の主食にしている時代に、「冷凍食品=楽をしている」と自分を責める必要はない
- 『ちゃんとメインで戦える』商品がある: 選び方の基準は「弁当のすきま埋め」から「このおかず一品で夕食が成立するか」にアップデートされている
- 週3以上の運用前提で冷凍庫の棚卸しをすべき: 主食級を1〜2品、副菜級を3〜4品、救急用を2品。それだけで平日夜の体力消耗は大きく下がる
うちの編集部メンバーはこの1年、全員が 冷凍庫運用の見直し をやっていて、結果として 外食回数が減ってむしろ健康診断の数値が良くなった メンバーもいる(野菜量が増えた・お酒の量が減った・コンビニ弁当比率が減ったため)。
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72.4%という数字に乗るかどうか、の話
この記事を書いていて改めて思うのは、「夕食の主食で冷凍食品72.4%」というのは、責められる数字ではなく、むしろ解放される数字 だということ。
- 家族に「手抜きじゃないの」と言われたらこの調査を出せばいい
- 自分で罪悪感を感じていたら、7割超の側にいる自分を認めてあげればいい
- 冷凍庫ストックの整備に投資するのは、"生活コストを下げる投資"として普通に合理的
一方で、味の素・ニチレイ・大阪王将・日清 あたりの「ちゃんとメインで戦える冷凍食品」のラインナップは、年々アップデートされていく。1回買って合わなかったからと冷凍食品ごと切るのではなく、3〜6ヶ月に1度くらい売り場を見直すと、生活のベースがじわじわ軽くなる。
編集部では、この調査結果を踏まえて 「夕食のメインを張れる冷凍食品」ランキング を今後アップデートしていく予定。まずは既存の 冷凍餃子ランキング / 冷凍チャーハン食べ比べ / 冷凍パスタ単身者向けベスト あたりから、「メインで戦える=夕食72.4%側の商品」という視点で読んでもらえると、毎週の献立が軽くなるはず。
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出典・参考:
- 株式会社アスマーク「【3カ月以内に冷凍食品を購入した800人に調査】シーン別に食べられている冷凍食品は何か?」PR TIMES, 2026年4月15日
- 厚生労働省「2023年 国民生活基礎調査」共働き世帯比率
- 総務省「2020年国勢調査」単身世帯比率
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